妙高戸隠連山国立公園火打山周辺におけるライチョウ生息地回復業務調査 報告書
皆様からいただいた入域料を活用して、令和3年度に実施した「火打山ライチョウ生息地回復事業」のご報告です。
主には、ライチョウ平の約2,400㎡の試験区において、イネ科植物を除去することによりライチョウのエサとなる植生を回復させる事業です。
一昨年から実施している試験区内で8月にライチョウの親子が確認されました。今後、このライチョウ平にライチョウが戻ってくることが期待されます。
また、この事業ではベニヒカゲなどの高山蝶の出現状況を調査しました。蝶は種類ごとに食べる植物が決まっていることから高山における植生変化を評価することができるため実施したものです。結果、ベニヒカゲを含む4科12種の蝶が確認されました。ベニヒカゲは生息地回復事業における除去対象のイネ科植物を食べる蝶です。イネ科植物は火打山に広く分布しており、試験区内の除去における影響の程度は小さいと考えておりますが、このような調査を継続し変化を注意深く観察するとともに、火打山の高山蝶の基礎資料としていきます。
令和3年度は新型コロナウイルス感染症の影響により参加者を限定し少ない人数での実施となりましたが、一人一人の活躍により概ね目標を達成する作業量となりました。今後も内容を精査しより充実した活動にしてまいります。
活動の詳細は上記報告書をご覧ください。